「犬」を書いてください
突然ですが、お手元にノートなどを用意いただき、「犬」を書いてください。
いかがでしょう。書かれたでしょうか?
企業研修の中で、同じように受講生の皆さんにお願いをすると、ほとんどの方が思い思いの犬の絵を描かれます。
皆さんも同じように書かれたのではないでしょうか?
研修では、全員描かれた後、周りのメンバー同士で確認しあってもらいます。
中には、とても犬には見えないユニークな絵を描く人もいて笑いがあちこちで生まれます。
また、びっくりするぐらい上手な人もいます。
そして周りのメンバーの絵を確認した後、私からこのようにコメントします。
「今、“犬”を描いてもらいました。ただ、一人として私の意図に沿って書いてもらった人はいませんでした。」
「私が書いてほしかったのは、(ホワイトボードに記載します)犬と漢字で書いてもらいたかったのです。」
なるほど。。。という表情の方。ブーイングをされる方。悔しそうな表情をされる方。さまざまな反応を示してもらえます。
そして、まとめとして、「抽象的な指示を出すと、人によって解釈がまちまちになりコミュニケーション・ギャップが生じて、思うように動いてくれない状態になる。時には、ミス・クレーム・事故などのトラブルに発展する」という話をします。
認識の擦り合わせ
「1分間マネージャー」「1分間リーダーシップ」など、1分間シリーズを中心に多くのリーダー層向けの著作があるケン・ブランチャード。
その著作「1分間エンパワーメント」の中で「トップ10プランナー」という手法を紹介しています。
シンプルに言えば、ある部下に自身の重要な業務・課題を10項目書き出させます。
そして、上司である自分も部下に求める優先度の高い業務・課題を10項目書きます。(部下が書いている内容は見ません)
その後、二人で互いに見せ合います。
すると、100%一致することはほぼなく、認識が違うことが浮き彫りになるというものです。
人間は、自己中心的な生き物ですから、ついつい自分の想いは伝わっていると考えがちですが、重要な事項は定期的、かつ具体的に確認した方が良いですね。
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