具体的思考と抽象的思考
社内外でさまざまなビジネスパーソンを観てきて、いわゆるハイパフォーマーとローパフォーマーにおける共通項が幾つかあるように感じています。
今回は二つの点について述べていきます。
一つ目が思考習慣です。
例えば、持ち家購入を考えたとしましょう。
ローパフォーマーの場合は、端的に言えば「家が欲しいなぁー」。
でも「金ないなぁー。」という漠然としたレベルで思考が止まり、結果として望みを叶えるためのアクションが取れない状態が多くなります。
ハイパフォーマーは違います。
持ち家購入を考える場合、いわゆる5W3Hの切り口で具体的に望む状態を掘り下げて考えます。
・5年後に、延床面積100㎡程度の家が欲しい。
・通勤時間は、1時間半以内が望ましい。
・駅から自宅までは15分以内。
・同じぐらいの距離で小学校とスーパーもある。
・費用は土地込みで4,500万円程度。
・30年ローンで、毎月の支払は12万円ぐらいに抑えたい。
ここまで考えると、5年後に頭金が幾らぐらいいるか?が具体的な数字で浮かび上がってきます。
結果、現在の貯金額とのギャップが具体的にわかり、毎月どれぐらいの金額の貯金を増やしていく必要があるのか?
仮に2万円だったとしたら、どんなことを行ったり、節約したりすれば良いか?具体的なアクションも考えやすくなり、おそらく実行するモチベーションも向上します。
当然、「成果は行動の影」ですから、具体的に考える思考習慣のある人は持ち家を購入する確率は高くなります。
時間の感覚の違い
そしてスピード感が違います。
ハイパフォーマーは、上司からの指示、会議で自身が行うことが決定した事項など、タスクが発生すれば即座にブレイクダウンして、いつ、何を、誰と協力して・・・というようにスケジューリングを行います。
結果、初動早くタスクに取り組んでいきます
仕事の途中で想定外の事態に見舞われても、初動早く動いているので対応する時間的余裕があり、納期通りに一定レベルの品質のアウトプットを出します。
逆にローパフォーマーは、タスク発生しても考えることを先送りします。
そして、期限が迫ってきてから掘り下げて段取りを考えます。
当然、想定外の事態が起きれば時間的余裕がないため十分な対応が取れません。
結果、中途半端なアウトプットを提示することになったり、納期に間に合わないという事態が生じます。
さらに言えば、仕事・課題を溜め込む傾向があるので、一つの想定外が、その他にも悪影響を及ぼして全ての業務が滞る事態を引き起こしたりします。
その結果、周囲からの評価は下がり、自身のモチベーションも低下。仕事に取り組み姿勢が悪くなり、さらにパフォーマンスが低下していく。。。
という負のスパイラルに嵌っていきます。
リーダーとして、部下・後輩育成を考える際、具体的思考と初動スピードの習慣を身に付けさせることが重要ではないかと考えます。
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