なぜ経営計画は実行されないのか?
内容はさまざまではありますが、会社は通常、中期経営計画などさまざまな目標・計画を立案して運営を行います。
しかし、さまざまな企業をこれまで見てきましたが、PDCAサイクルをスパイラルアップさせ、定量・定性双方の目標を継続的に達成している企業は少数です。
この要因は、もちろんさまざまあります。
・VUCAワールドという言葉で語られることが多くなりましたが、環境変化が激しく、今回のようなコロナ禍に代表される想定外の事態が生じて計画が進まない。
・われわれ中小企業は、人的リソースに質的にも量的にも余裕がありません。結果、目の前の課題をこなすことで精一杯になり計画推進が進まない。
・そもそも経営計画を推進する意義が、社員のなかで″腹落ち″されていない。結果、組織的な推進力が上がらない。
といったことが、まず挙げられます。
そして、経営計画に時間・労力を割き、緻密に策定する会社ほどある意味陥りがちなのですが、
「やるべきことが多過ぎる」「やるべきことの優先順位が付いていない」
ことが推進力を低下させています。
目標と結果の因果関係
目標数と成果の因果関係を調査した結果があります。
調査結果は、目標設定したテーマが少ないほど、目標達成レベルが高く業績成果が向上している。
逆にテーマがが多ければ多いほど、未達ばかりとなり業績が低迷しているというものでした。
目標が多くなればなるほど、人材・時間・予算などが分散され、それぞれの目標テーマが中途半端な活動に終始して成果が上がらないことが如実に現れています。
また、目標テーマが増えれば増えるほど管理作業が多くなります。
具体的には会議・報告書類・稟議など、しなければならない作業が比例して増えます。
結果、誰もが忙しく働いているのに、経営計画の目標は未達ばかりが並び、そのうち業績もどんどん低下していくという笑えない状況に陥ります。
経営計画の推進に問題意識をお持ちの方は、目標数において「選択と集中」視点で再考なされるのも選択肢の一つかと考えます。
コメント