VUCAワールドにおけるマネジメント
コロナ禍に入り、盛んにさまざまな媒体でVUCAワールドという言葉が使用されるようになりました。
戦略(ストラテジー)、物流(ロジスティックス)、販促活動(キャンペーン)、敏捷性(アジリティ)など。。。軍事用語が経営の世界で数多く使われていますが、このVUCAワールドも軍事用語からきていますね。
端的にいえば「変化が激しく、予測困難な事業環境」と捉えればよいでしょう。
こうしたVUCAの時代は、強い上意下達のマイクロ・マネジメント(事細かな指示)は厳しくなります。
上位から降りてきた方針に沿って動くだけでは、環境変化のスピードが速いゆえに、すぐ実情と方針が合わなくなり成果が上がりません。
大きな方向性(目的・目標範囲・戦略など)は示すものの、その戦術・戦闘方法は、より現場に委ねていくことになるでしょう。
現場の社員の立場で言えば、自らの責任範囲の状況を観察し、どんなアプローチを行えば適切かを考え、実行する。そして活動成果を検証し、より効果的な方策を検討して実行に移す。。。
いわゆるOODAサイクルと言われるものを回していくことが求められます。
表現を変えれば、より一人ひとりの社員に自ら考え、動き、モチベーションを高める「主体性」の発揮が求められる時代に入ります。
主体性を育む
ただ、この主体性を発揮できる人材、言い換えると自律的に動ける人材が、さまざまな要素が掛け合わされて我が国においては少ないのが現実だと思います。
詳細は割愛しますが、日本人のDNA特性、農耕民族特有の村社会、江戸時代からの儒教教育、現代の子供に対する過保護・過干渉、義務意識が希薄で権利主張を助長する風潮などの理由から、上位者に依存的で受身の姿勢が強く、自らの責任で物事を考え、実践するという姿勢・スキルに乏しい人が増えているように感じます。
昨今、リスキリングという言葉が叫ばれ国も企業も、デジタルを中心としたスキル教育の推進に力を入れています。
もちろん、人によっては500年に一度とも言われる大きな社会変革を迎えています。期間を成すデジタル・スキルを身に付けるのは必要です。
しかし、それだけでこれからの時代は企業も人も対応はしきれません。
特に、この四半世紀で、消費・労働の中心である生産年齢人口(15歳~64歳人口)が強烈という表現があたるぐらいに減少する日本では尚更です。
ここまで述べてきたように、他者(国・組織・上位者など)に依存するのではなく、自ら考え、動き、局面を切り開いていく「主体性」を育むことが、より本質的に言えば求められます。
では、いかにリーダーとして社員・部下の「主体性」を醸成していけば良いのか?
次回のブログで述べていきます。
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