リーダーシップの基盤としての信頼獲得
前回のブログでリーダーシップとは、どのようなものか?
三つの切り口で見解を述べました。
そして、リーダーシップを機能させるためには、フォロワーからの「信頼」が不可欠であることも記しました。
では、部下や仲間から
「自分にとってはマイナスのことのようだが、この人が打ち出す方針ならば聴いてみよう。」
「社長が言うなら、大変ではあるが、やりきろう!」
といった信頼を置いて、受け入れ・動いてくれる状態をつくるために、何を我々は行えばいいのでしょうか?
3日で全てがわかる
このような言葉があります。
「新入社員は3日で上司のすべてがわかる。」
「上司は3年経って、ようやく新入社員のことがわかる。」
この言葉は何を言っているのか?というと、上司は業務遂行や処遇など、部下に影響を強く与える立場であるゆえ、部下は見ていないようで常に観察をしっかりと行っており、上司の本質を見極めていますよ。という比喩・例えの言葉です。
では、この人間の本質は、どこに現れるのでしょう?
まず、「口」からは人間の本質はみえないですね。言っていることに本質はありません。
やはり人間の本質は「行動」に現れます。
このことは子供でもわかっていることでしょう。
ですので、上司がいくら口で立派なことを言っていても、その行動がついてこなければ誰も本気で従いません。
少しでも高みを目指す
そういう意味で、リーダーシップを発揮するための1丁目1番地は、フォロワーから見て「見本となる言動」がどれだけできているのか?にあると考えます。
多くの世の上司が、部下に対して仕事や課題に対して「やる気」を求めます。
ただ、人は顔がそれぞれ違うように動機付けの要素も違います。
経済的報酬が高ければモチベーション高く動く人もいるでしょう。
意識の高い若者であれば、目の前の給与も大事だが、将来、稼ぎ続ける力を身に付けるために、成長が促される場にいることが何よりも動機付けになる、という人もいます。
なかには、給与も成長もほどほどでいいです。
それよりも、よき人たちと円満な関係で協働できることが何よりもモチベーションです、という方もいるでしょう。
何か一つの共通アプローチだけで、人間のモチベーションがどうこうなるものではありません。
「人を観て法を説け」と言いますが、我々は一人ひとりの動機付け要素を見極めて、それぞれに合う働きかけが必要です。
しかし、上司が部下に仕事に対してモチベーション高くあたることを望むならば、一つだけは共通して抜きにしては語れないものがあります。それは、
上司が仕事に対してモチベーション高くあたっていることです。
多くの世の上司は、また部下に成長して欲しいと考えています。
成長を促すには、啓発機会や競争環境を与えるなど、さまざま考えられますが、やはり上司が部下に成長を望むのであれば、
上司が成長努力を示し続けることです。
それがなければ、自立できている部下は別にして、なかなか思うような努力はなされないでしょう。
もちろん、どんなリーダーでも神様ではありませんので、何でもかんでも完璧にこなすという話ではありません。
「たまに言っていることと行動が違うこともあるけれど、うちの上司はビジネスパーソンとして、リーダーとして、少しでも高みに登ろうと努力している。」
こうした評価を得られるように、リーダーとして努める姿勢があるかないか?ここが信頼を勝ち取るには不可欠なのではないでしょうか。
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