新2:6:2の法則

リーダーシップ

自己紹介

初めて投稿します。お付き合いよろしくお願いします。
まずは、自己紹介とブログを立ち上げた背景をお伝えするところから始めます。

私は、中堅・中小企業を主な対象としたコンサルティング会社に新卒で入社し、以来、気づけば
30年以上コンサルタントとして仕事をしています。
具体的には、
・経営計画の策定からPDCAをまわして推進させていく支援。
・経営陣・管理者を中心としたスキル強化の取り組み。
・社長を中心とした経営層が、事業運営上の課題を考えるにあたり、対話しながら思考を深める
 ″壁打ち相手役″。
などを中心に仕事をしてきました。

沈黙の会議から始まる

ただ中小企業さんが対象ですので、良いも悪いもですが理屈通りに事は運びません。

かなり昔の仕事を始めたばかりの話です。
初めてコンサルタントとして、経営計画策定の支援を行う第1回会議での場面です。
私が主旨説明と会議の進め方を説明した後、簡単な質問を最上位者に行うと、「・・・」無言です。
しばらく待っても回答がないので、他の方に同じ質問をすると、また「・・・」沈黙で返されます。
この時点で私の顔から笑みは消えました。(笑)

頭の中で思考がぐるぐる回ります。「何か変な事をしてしまったか?」「私の質問の仕方がまずいのか?」自問自答を繰り返しました。
何とかしないといけません。言葉を自分なりに尽くして同様の質問を違う方にします。しかし、「・・・」無言でした。

この経営計画策定を主導し、私をこの場に導いた後継者である役員の方もいましたが、その方にこの状況で質問を振るのはどうか?と思い控えていました。
その方も、あえて発言は慎んでおられます。

そして誰一人、私と目線を合わせない長い沈黙の時間続きます。

そのうち、「さすがにこれはおかしいだろう」という想いが込み上げてきて、腹が立ってきました。
「こうなったら誰かが喋るまで黙っていよう」と腹を決めて、私も遠くを見て沈黙をしました。
実際の沈黙の時間は3分ぐらいでしょうが、私の感覚では30分ぐらいの長さに感じました。(笑)

すると、沈黙に耐えかねて一人、二人と話をされていきます。
当初の予定とは全く違う形になりましたが、何とかかんとかプログラムを消化して会議を終えることはできました。
コトラーの競争戦略だのSWOT分析だの、さまざまなフレームワークを準備して検討してもらう予定でしたが、そんなもの吹っ飛んでいきました。

こうした事態は、さまざまな改革を進めてきた後継者に対する反発。反発していた幹部に対する遠慮。下手なことを話をして恥をかきたくないという心理。こうしたことが入り混じっての結果でしたが、まざまざと現実を突きつけられました。

仕組みを創る2割

書籍に書かれている理論・メソッドで何とかなる世界ではないことが理解できた後は、さまざま試行錯誤しながら、仕事を進めていきましたが、ある時点でこれが本質ではないか?と思えることが浮かんできました。

2:6:2の法則という考え方があります。働きアリの観察から生まれた話です。働きアリの集団は、よく働くアリ2割、普通に働くアリ6割、ほとんど動かないアリ2割に大別されます。

よく働く2割のアリだけを集めて集団形成させても、やはり、2:6:2の割合に分かれていきます。逆に働かないアリだけで集団形成しても2:6:2に分かれます。

この法則を、企業組織にも当てはめると、ハイパフォーマー2割、普通の求められる成果を出す6割、問題児の2割に分かれる傾向にある。こうした話ですね。

私は、この話をこのように捉えています。

技術・営業構造・戦略・ビジネスモデルなど会社や部門のコア・コンピタンス(中核的能力)を創り、発展させていく、一言でいえば成果が上がる仕組みを創る2割の人材。
仕組みを活用して成果を上げていく6割の人材。
残念ながら、仕組みをうまく活用できず成果が上げられない2割の人材。

本格的な人口減少社会、VUCAワールドと称される変革期を迎える時代において、特に中小企業では環境変化に適応すべく、先頭を切って市場・競合に向かい、「組織のコア・コンピタンスを創る2割のリーダー人材」の存在が重要です。

この2割の人材の力量が、突き詰めていくと企業競争力を左右すると思います。

通常、この2割の内訳は社長・役員・管理者といったマネジメントを担う人材が入ります。
ただ、役職はないものの周囲によき影響を及ぼしている一般社員の方。場合によっては、新入社員でもプラスの影響を組織に及ぼし、組織貢献を果たす気概のある方も含んでいます。

こうしたリーダーの皆さんの応援ができればという想いから今回ブログを立ち上げました。
是非、お付き合いよろしくお願いします。

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